学問のすすめ
●目次●
学問のすすめ 初編
学問のすすめ 二編
学問のすすめ 三編
学問のすすめ 四編
学問のすすめ 五編
学問のすすめ 六編
学問のすすめ 七編
学問のすすめ 八編
学問のすすめ 九編
学問のすすめ 十編
学問のすすめ 十一編
学問のすすめ 十二編
学問のすすめ 十三編
学問のすすめ 十四編
学問のすすめ 十五編
学問のすすめ 十六編
学問のすすめ 十七編
本編は余が読書の余暇随時に記すところにして、明治五年二月第一編を初として、同九年十一月第十七編をもって終わり、発兌の全数、今日に至るまで凡そ七十万冊にして、そのうち初編は二十万冊に下らず。これに加うるに、前年は版権の法厳ならずして偽版の流行盛んなりしことなれば、その数もまた十数万なるべし。仮に初編の真偽版本を合して二十二万冊とすれば、これを日本の人口三千五百万に比例して、国民百六十名のうち一名は必ずこの書を読みたる者なり。古来稀有の発兌にして、またもって文学急進の大勢を見るに足るべし。書中書記の論説は、随時、急須の為にするところもあり、また遠く見るところもありて、怱々を筆を下したるものなれば、毎編意味の甚だ近浅なるあらん、また迂闊なるが如きもあらん。今これを合して一本となし、一時合本を通読するときは、或いは前後の論脈相通ぜざるに似たるものあるを覚うべしと雖ども、少しく心を潜めてその文を外にしその意を玩味せば、論の主義においては決して違うなきを発明すべきのみ。発兌後すでに九年を経たり。先進の学者、苟も前の散本を見たるものは固よりこの合本を読むべきに非ず。合本はただ今後進歩の輩の為にするものなれば、いささか本編の履歴及びその体裁の事を記すこと斯の如し。
明治十三年七月三十日
福沢諭吉記
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