5月25日分科会 7・新会員部会
7・新会員部会
リーダー 渡部美種(秋田)パストガバナー
サブリーダー 須藤益弘(仁賀保)次期中央区分区代理
“ 金 子 修(大曲中央)次期南区分区代理
“ 佐藤祥男(大館)次期地区情報委員長
司会進行の、金子でございます。リーダー・サブリーダーの先生方をご紹介致します。(ご紹介後)それでは、最初にリーダーの渡部直前ガバナーから、お願い致します。
渡部パストガバナー:
皆さん方に「ロータリーの、いろは」を持って参りました。この冊子の24ページを開いて見て下さい。そこには、「地区協議会」と出て居りますが、これを読みますと、なんか、幹部候補養成学校みたいな感じがするのですが、とても、限られた時間でロータリーの総てを御紹介出来ませんので、これは帰宅後、お暇な時に、あるいは、疑問を感じた時に開いてみて戴きたいと思います。
同じくこの「手続き要覧」ですが、これを全部読んでも頭に入りませんし、訳し方もお粗末なものですから、全部読めとは申しませんので、必要な時にだけ読んでいただければ結構です。私、ガバナーをやった時にも、実は、殆ど読んでないのです。
必要な時に、必要な所だけ読めば、宜しいかと思います。むしろ、こちらの方が、要領良く書いてありますので、先ずこれを参考にして戴きたいと思います。
「ロータリーとは、何か」、という事なのですが、最初にロータリーの歴史について、お話致します。
今から、91年前頃に、1905年頃、第一次世界大戦のあおりを受けたアメリカは、非常に酷い経済恐慌に入りました。そして、特に、ギャングが蔓延っていましたシカゴの状態を憂いまして、青年弁護士ポール・ハリスが、3人の友人と語らって、2月23日、第一回の会合を開いたのが、ロータリークラブの誕生なのであります。
ポール・ハリスの経歴を、読んでみたいと思います。
「ロータリーの創立者である、ポール・ハリスは、1868年4月19日、米国・ウィスコンシン州レーシンで生まれました。そして、バーモント、プリンストン、アイオワ各大学に通学しております。バーモントで少年時代を過ごしました。1891年にアイオワ大学の法学部を卒業した後、彼は法律の勉強を始めました。
ポール・ハリスは、職歴としましては、新聞記者、商業大学の先生、劇団の舞台俳優も、やっております。非常にアメリカ的な人だった様で、色々な経験を通し見識を広め、ロータリーの初期の発展にこの経験が非常に大きく役に立った様でございます。
1896年にハリスは、シカゴで、弁護士を開業致します。そして、1900年のある日、彼は友達と一緒に食事を致しました。食事の後、友人達と町を散歩していた時、その友人が数軒の店舗に立ち寄りました。ハリスを、自分の友人に紹介する為でした。
この事は、ハリスをいたく感動させた様であります。商売上の付合い以外の、いわゆる社交的な友人を、多く持っているなあ、これは非常に羨ましい、と感じたわけであります。ハリスが、自分自身の事を考えてみました時、仕事上の友人は、居りましたが、社交上の友人は、殆ど居らない事に気が付き反省しました。
この事から、専門職業の人、あるいは実業人を選んで、友愛と親交の絆を結び、一つのクラブの組織にしょうと決心したのが、1900年だそうであります。
それから数年間、ハリスは人生の事業の諸条件について色々考え、多数の時間を費やしまして1905年迄の間に、職業上の関係について明確な体系を立てたのであります。弁護士としての職業上の三人の御顧客さん、一人は石炭商、一人は鉱山技師、そらから洋服の仕立屋さん、これらの方と話し合った結果、彼が1900年内に考えていたクラブを、この三人と共にスタートしたのが、1905年の2月23日ということでございます。これが第一回目の会合であります。
その後、この会合は面白い、ということで、共感を得まして、アメリカのみならず、ヨーロッパにも広がって行ったのです。
1910年には、アメリカ全国のロータリークラブの連合体を、構成しております。1922年、国際ロータリーを作っております。以上の事から現在も、ポール・ハリスを記念して、「ポール・ハリス・フェロー」を募っているわけでございます。
特に、ポール・ハリスの「ポール・ハリス語録」という本がございます。一度、読んで戴ければ幸いと思います。
日本のロータリーは、1920年(大正9年)、10月の20日に、三井銀行の重役であった米山梅吉氏が東京にロータリーを設立しました。従いまして、その米山さんを記念して、皆さん御存じの様に、米山奨学金が作られております。この特徴は、外国の学生さんで、自費で日本へ勉強に来ている学生の最終学年を含む2年間、学費を援助するという、独特のシステムであります。その理由、最後の卒業論文を書く時に、アルバイトしないで心置きなく勉強出来る様に配られたのが、米山奨学金でございます。
これは、世界に例のないものでございます。現在、ドルベースと円建ての両方でやって居りますが、何分にも日本は物価が高いため、外国からの学生は苦労して居ります。せめて卒業間近の学生には、経済的に心配がない様にとの、配慮からであります。
是非財団へも、ご協力下さいます様、お願い致します。大正10年4月1日に、世界で855番目のロータリークラブとして、加盟が承認されて居るのでございます。
しかし残念ながら、第二次世界大戦の時には、これは、外国の団体だ、という事で「憲兵」に睨まれまして、……戦後、直ちに国際ロータリーに復帰いたしまして、現在は、日本全国に、2700のクラブがあります。
会員数も、昨年の2月の調べでは、13万人を越しております。会員の増加は、会費も増加する事でして、多くの事業も出来るという事です。従いまして、会員の増加は、非常に喜ばしい事だと思っています。
東北地方、秋田を中心にして考えますと、まだ経済的に冷え込んで居りますし、折角誘致した企業が撤退したり、あるいは仕事をお止めになったり、ということで、私ガバナーの時に、訪問致しました時に、農村の中小都市が、どの様な状態にあるか心配して居りましたけれども、結構明るくて、地域に密着した仕事をしていらっしゃるので、心強く思いましたし、これを堪え忍ぶことによって、また次のいい時代が来るのではないか、と思って居ります。
次にロータリークラブの組織について申し上げますが、ポール・ハリスが考えました様に、それぞれの異なる職業の人を集める、という事がこのクラブの特徴なのです。
しかし、先程お話致しましたように、クラブの会員を増やさなければいけませんから、お医者さんの場合でも、外科医があり内科医があり麻酔科医があり精神科医がある、というふうに、いろんなセクションがありますので、専門別に分ければ、職業分類が広がります。職業分類を増やして、会員を増やす事も大事な事です。
クラブの管理・運営は、クラブの会長と理事会によって、合議の上で成立しているわけでございます。クラブの会員の条件としましては、品性の立派な評判の良い成人であって、実業あるいは専門職業の事業主、共同経営者、法人役員もしくは支配人、または、当該事業の管理職として重要な地位にある人が、なる事になって居ります。
特に一つお願いですが、日本では、だんだんマイスター制度が少なくなって参りまして、棟梁、親方という制度がなくなりましたので、いわゆる、職人という稼業がなくなって参りました。あの素晴らしい、寺院建築を継承している、宮大工もだんだん減っている、この様な現状のなかで、ロータリーでも、この様な方々に入会して戴いてわれわれの仲間になってもらう、これも一つの夢ではないかと、私は考えて居ります。
「地区」について、お話致します。この地区は、2540地区でありますが、土方ガバナーの時に青森と分離致しました。私が、ガバナーになりました時には41、で今は43ロータリークラブがございますが、このように少しづつ増えております。先日の地区大会の際に、秋田は会員増強の面で、素晴らしい、と伺ったのですが、皆さんの努力で、是非、クラブを増やしていく方向で進んで戴きたいと思います。
特に私がガバナーになりました時には、青森と別れて居りましたので、訪問するにも41で済みます。青森と一緒の時には、六拾いくつあって、しかも下北半島の先までいくのだと、とてもガバナーが続かなかったと思います。
私がロータリーが好きなのは、色々な職種の人が集まっている事で、色々な情報が入って来る事です。思いがけない情報が入って来る、あるいは、我々に情報を求めて来る、そこで、自分の情報が不確実だと御迷惑を掛けるので、更に勉強する要素がある、という事で、一週間に一度、集まるのは無駄ではないと思います。
しかしこれは、形式に陥りやすくなりますので、一カ月に一度位は、本当の、ダベリングの会があっても面白いと思います。
さてその次は、ロータリアンとしての特典は何か、についてお話致します。同じような人々と親交が出来るという事です。これが第一番目です。二番目は、地元の地域社会に奉仕し、自分の職業の向上を計り、国際的な友好を深める、唯一の機会です。
例えば、米山奨学生を一月に一度は、会に、お招きして、奨学生の感想を聞くチャンスも有ります。一年足らずで、日本語が上手になっているのに、驚かされる事もあります。この学生達が、日本に対して良い感情をもって帰国するならば、非常に良好な国際交流になると思います。それから、例会で感動的なプログラムに参加する事、これは、プログラム委員会の腕によるものだと、思います。メークアップで他のクラブに出席して、そこのロータリアンと知り合いになる事も大事だと思います。
メークアップに対して気後れする方が居られますが、何の遠慮もいらないのでありまして、秋田弁で結構でございます、堂々と自己紹介をする位の気構えでメークを、お楽しみ下さい。
以上、五つがロータリアンとしての特典でございますが、ロータリアンとしての義務がございます。その中には、ロータリアンに対する、四つのテストがございます。
第一番目は、「真実か、どうか」私は、ここで、つっかえちゃったわけです。医者として、患者さんに、常に真実を言わなければならないのか。今、「インフォームド・コンセント」の考え方から、患者さんに事実を言え!と、言いますけど、なかなか、事実を言うのは、難しいものです。皆さんは、どうお考えでしょうか。
第二番目は、「皆に公平か」この「公平」については、人間、どうしても依怙贔屓、やりやすいので、難しい事だと思います。
第三番目の「好意と友情を深めるか」 特に、ロータリーの例会に参加した時等には、この意味が、非常に深い事だと思います。
第四番目の「皆の為になるか、どうか」 皆の為に成るか、どうか、ということを考えながら、無意識の内に、そのような行動を取れる人に、なって戴きたい、というのが、「四つの誓い」の、私なりの考え方でございます。
ロータリアンの義務でございますが、先ず、出席の義務がございます。ロータリーのない地区に行く時には、必ず、前もって会長の了解を得てメークアップの不可能を知らせる事が必要です。現在、メークアップの期間が、2週間になりましたので、気を付けて戴かなければ、ならなくなりました。
次は、新会員の推薦です。新会員として相応しい人を推薦するのです。さらには、委員会に参加致しまして、委員会活動するのが、義務でございます。
地区大会についてです。地区大会には必ず出席する、地区大会は、毎年開かれる地区のロータリアンの会合でありまして、ロータリアンの親睦とクラブに関する意向や、ロータリー一般についての、討論の場と、なって居ります。次々期のガバナーが、出る時期でも、あります。
国際大会が、6月に行われます。昨年が、カルガリー、その前がニースです。その間に、アジア大会が、バンコックで、ありました。今年は、グラスゴーで、間もなく開催されます。国際大会に参りますと、会場の中に「友愛の家」という所がありまして、会員がバナーを交換しあったりで、和やかな雰囲気の場所です。ご夫婦お揃いで、国際大会に参加されるのも、よろしいかと思います。日本でも、国際大会開催について関西地区の都市が候補に上がっております。
最後に、ロータリークラブの中で大事な事は、会員の種類についてであります。
会員は、正会員、シニア・アクティブ会員(15年以上メンバーであったか、60歳以上の方で、10年以上メンバーであった方)、アディショナル会員(他のクラブから移籍された会員の職業分類が重復している場合の、解決策として)、パスト・サービス会員(現役を引退された為に、正会員でなくなった方)などの、会員の種類があります。
ロータリーの組織については、皆様方充分に御存じでございますから、これからも、委員会などに引っ張り出されて、色々、お働き戴かねばなりませんので、詳しい事は、略します。クラブの諸会合について申上げますと、先ず、総会(12月の第一例会日に臨時総会を開催する事、理事と役員の選挙を実施)、理事会は、秋田クラブでは、7名、毎月第一例会の終了後、定例の理事会が開かれます。これは、クラブによって、日にちが違うと思います。
クラブの委員会は、毎週の例会以外に、委員会を持つことがあります。例会は、各クラブによって例会日が異なります。たまたま例会日変更のクラブへ、メークした時には、受け付けで、サインするか、メークカードを受け取るかで、メークした事になります。
出席免除についてですが、健康不良、ロータリクラブのない国に2週間以上滞在する場合、又、65歳以上であり20年以上会員であった方は、出席免除の特典が、あります。70歳を過ぎますと、15年以上会員であった方は、出席免除になります。ご都合の良い時、体調の良い時に、お年寄りは出てきて下さい、という事です。
出席の表彰があります。それから、例会を休会に出来るのは、国の祝祭日、年に2回まで特別の理由で、できます。
以上、私が、ロータリーについて考えている事を、お話申し上げました。
須藤益弘次期中央区分区代理:
仁賀保RCの須藤といいます。只今、渡部先生から、詳細なご説明がございました。新会員の方々には、充分お分かりになった事と思います。私が補足致す事もございませんが、一言だけ申し上げるならば、メークの際、メークカードを必ず貰って来る事を忘れないで下さい。
会員になった以上は、100%の出席が望ましいのですが、例会を欠席した時には、他のクラブへのメークで補って下さい。
他のクラブへ、メークした際、スピーチを要請される場合もありますが、簡単な自己紹介位でもよろしいのではないでしょうか。メークを、お勧めいたします。
佐藤祥男次期地区情報委員長:
地区協議会はロータリーの勉強会でありますが、急いでロータリーについて、勉強する必要はないと思うのです。というのは、ロータリーに入会いたしますと、いづれは、どれかの委員会に所属しますので、その機会に、その委員会の事を、体験・勉強すれば良いと思うからです。そして、委員長に指名された時には、かって委員会で体験・経験した事を、活用する、そして、会長・幹事になった時には、それまでの経験を活かし、ロータリー全般の事について勉強する、それで良いのではないかと思います。
リーダーからもお話ありましたが、「手続き要覧」は、解りません。2,3度読んだ位では、解るものでありませんので、なるべく読まないで、会長・幹事になった時に、仕方なく一度位は読む程度で良いのでは、ないでしょうか。
ロータリーとは何か、という一つの目安としては、RIから毎年テーマが発表されます。このテーマを遡って読んでみますと、ロータリーが、なんとなく解って来る様な気がします。特に最近は、難しいテーマが多いのですが、数年前には、ロータリーを楽しもう、という様なテーマの時代もありました。大いにロータリーを楽しめば良いのではないかと、思います。以上です。
金子修次期南区分区代理:
楽しんでロータリーを、に同感であります。例会に出席して、食事を頂いて来るだけではなく、なにか一つをつかんで、帰宅する事が一番大事な事だと思います。
何か、ご質問ございませんか。
宮下(秋田):
今年4月に、秋田RCに入会させて戴きました秋田赤十字病院の院長の宮下でございます。ロータリーには、一業種一人という考えがあるそうですが、会員の中には他に病院長さんも居られたりで、これで良いのかな、と思ったりいたします。このへんの区分、考え方が疑問に思われましたので、お伺い致したいと思います。
渡部リーダー:
個人で開業なさっている方でも院長になって居りますので、病院長という分類では狭くなってしまいます。例えば、自動車販売について考えてみますと、外国車、国産車、貨物車など、販売している車種によって、職業分類を設けております。
会員を増やすために、分類を細かく分ける様になって来ました。
金子サブリーダー:
職業分類の開放、新設は、各RCに任されて居ります。
質問者:
ロータリーは異業種の人々の集まりと、認識しておったのですが、入会してみて同業種の方々も多いが不思議に思います。
金子サブリーダー:
ロータリーは、一業種一人という目的で出来上がったのですが、会員を増強する為に、職業分類をさらに細かく分けて、職業分類上の業種を増やしているのです。例えば、歯医者さんの場合、歯科医では、お一人しか入会できませんので、歯科医、歯科技工士などに分類して入ってもらっています。
武田勉(秋田南):
秋田南の武田と申します。昨年11月入会致しましたが、未だ解らない事がございます。ロータリーのテキストとか本には、理想という事が多く書かれています。本日の作左部GNのお話にも「世界から貧困、飢餓を無くそう」と言われているのですが、実際我々が取っている行動が、どのような所で結び付いているのだろうか、なかなか見えないし、理解出来ないのですが。
渡部リーダー:
お答え致します。一つの例を、小児麻痺の撲滅運動、世界的に展開致しております。小児麻痺は、東ヨーロッパ、インド、中国などに、まだあるんですね。ポリオの悲惨な所は、中途半端な治療をやりますと、麻痺が永久に残ってしまう事です。
天然痘の治療にも、ロータリーが援助して居ります。何となく出している100円玉は、大きく広がって活躍を致して居ります。
秋田県では、色々なボランティア活動をやっていますが、ロータリーでも応援を致して居りますし、例えば、ベラルーシという国がございます。隣の国の原発事故で国中が汚染され、人々が被害を被って居ります。個々にも、援助をして居ります。
秋田県は、残念ながら老人の自殺率が日本一です。孤独な老人が増えております。それに対応できる「命の電話」へのボランティアも必要です。白血病の人に対しての骨髄提供は、秋田県が最低です。
その他、やらなければならない事が多くあります。
金子サブリダー:
長時間、ご苦労様でした。これで、新会員部会を終了いたします。
(佐藤春樹)