故那須春樹校長先生を偲んで

 思えば、十月の学校開放の日に参観しようと思い、校門を入ったとたん、
目に飛び込んできたのは、焦げ茶色の校舎外壁に純白の窓枠、コントラスト
の効いた背景に、きれいに並べられた煉瓦の花壇の中では彩り豊かな
花たちが咲き誇り、整然と刈られた広々とした芝生。それを取り囲むように
植木が整備された、本当に美しい学校の前庭でした。
 ふるさと子どもドリーム支援事業で、子どもたちが花壇づくりをしていたのは
知っていましたが、完成したときの、あの日見たあまりにも素晴らしい景観は
今も目に焼き付いています。
 感激して前庭を一周しながら眺めていると、校長先生も前庭に出てこられ
ましたので、「素晴らしい眺めになりましたね。心が洗われるようですぅ。」と申しま
したら「いやあ会長さん、これもみんなが頑張ってくれたおかげです。生徒たちも
先生方も本当に頑張ってくれたもの。それでね会長さん、学校壊されたり、ガラスを
割られたりしなくなったんですよ」「じゃ本当に心も洗われたんですね」
というような会話をしながら、あのとびっきりの笑顔で一緒に前庭を眺めたのはつい、
昨日のことのようです。


さようなら


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